白紙委任状に実印を押してしまった場合
■借金トラブルの内容
白紙の委任状に実印を押され、印鑑証明も渡したのですが、どうすればいいのでしょうか?
■借金トラブルアドバイス
貸金業規制法20条は、貸金業者は公正証書を作成するための委任状を取得する場合には白紙委任状を取ってはならないと定めています。
これは公正証書は裁判手続を経ずに直ちに強制執行ができるので、濫用の危険性が大きいからです。
さらに、金融長事務ガイドラインでは公正証書を作成するための白紙委任状だけではなく、白紙委任状全般についてその取引は貸金業規制法で禁止している不正、または著しく不当な手段に該当するおそれが大きいとしています。
したがって、適法な貸金業者であれば白紙委任状を取ることはまずありません。
白紙委任状を取られたというのであれば違法な業者でしょうから危険です。
白紙委任状を使って公正証書を作成された場合、それらは直ちに強制執行ができるという強い効力があるだけではなく公証人によって作成された書面だけに信用性も高いとみなされます。
そのため、あとから委任状の無効を訴えても状況は難しいです。
そこでまず委任を解除する旨の通知を内容証明郵便で出しておくべきです。
委任契約は原則として各当事者はいつでも解除できるとされているからです。
すでに公正証書を作成されている場合には、公正証書の無効を主張して請求意義の訴訟をするしかありませんが、それは非常に困難だということを覚えておきましょう。
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